2010年10月28日木曜日

ヒーローズ脚本家のお話 -ネタバレ含む-

ただ今ヒーローズのファイナルシーズンが
スーパー!ドラマTVで放送中だったり、DVDがレンタル中ですが
16話(開眼・原題:Pass/Fail)はもうご覧になりましたか?

アメリカのヒーローズの公式サイトの中には
脚本家のブログがありまして…
その中に今回の話を書いた脚本家がサミュエルや撮影の舞台裏について語っています
脚本家は自分の書いた脚本が映像化された時に、どういう目線で作品を見るのか
とても興味深いと思ったので…
ちなみに16話を書かれたのはこの方です→ Oliver Grigsby (imdb)
16話ではサミュエルの恋の話が中心で他の回とはちょっと雰囲気が違いますが、
その理由もこれを読めばほんの少しは分かるかも

サミュエルやヴァネッサについての部分のみ訳したので、
出だし部分など、少~しカットしています

この16話を見た方でしか楽しめない内容だと思います
ネタバレを避けるためにも、
16話を見られてから、読んでみて下さい
未見の方は、本当に申し訳ありません<(_ _)>

↓ 続きを読むをクリック!



ソース:Heroes (Oliver Grigsby): Pass/Fail - Part 2: Samuel/Vanessa:


全体について

恋人の話を差し込むのは、サミュエルの興味深い部分を伝えるためだった。すでに彼のひどい悪事を見てきたが、現段階ではこのシーズンで2つことをしたかった。
a.) 彼に奥行きを与え、キャラクターとは別の一面を見せること。
b.) 彼が世界に何をして、ヒーローズたちが何と直面するのか。私たち [視聴者] がサミュエルを恐れるように、彼を発狂させること。
そしてロバート・ネッパーの仕事ぶりは素晴らしかった。このキャラクターを深めてくれた。
構造としては、シーズン1のサイラーにとても近い。母と会っている “ガブリエル” としての彼を見てみると、彼女に拒絶さたことでどれだけ彼が急激に変わっただろう。
両方のケースで、あなたはこれらのキャラクターたちには心からつぐないたいという気持ちがあると、しばらくは考えるでしょう。彼らの愛する唯一の人がありのままを受け入れてくれたら上手くいくかもしれないと。
悲しいことに彼らは拒絶され、その結果として世界が危険にさらされる。そういうものだ。


ヴァネッサが起きてから

・このストーリー展開について、ロバート・ネッパーとは長い間話し合ってきた。彼は自分のシーンを110%準備してから仕事に入る俳優の一人だ。そして、それは確実に成果を上げる。
私たちが話したことの一つはヒゲ剃りについて。私が脚本に書いたのは、“サミュエルはきれいに剃った” と。それは彼が身なりを整え、ヴァネッサに対してふさわしくありたいという意味だったのだが、ロバートは自分の唇下のヒゲを剃るものだと思っていたようだ。
彼はこのヒゲはこのキャラクターには必要なものだからと、剃りたがらなかった。私は彼に「気にしないでくれ、そういう意味で書いたんじゃないから」と伝えた。このやりとりは彼がカミソリを持ってヒゲを剃ってしまおうかと悩む、かわいい瞬間を見ることにつながった。

・ヴァネッサ役にケイト・ヴァーノンを迎えたのは、バトルスター・ギャラクティカのファンにとって長年の夢だった。彼女は素晴らしくて、ロバートとも息がピッタリだった。

・もしあなたがトレイラーの中のショットを念入りに見たら、サミュエルが後に取り出す家の絵を見ることができる。(それはヴァネッサが起きた直後、彼女がフレームの左側に立っていて、絵はその右側にある。そして彼女がジャケットを着るときも)ミスのように思えるが、その理由はいくつかのシーンの後に明らかになる。

・前回のエピソードで彼女が事実上誘拐されたと考えるならば、これは分かりにくいシーンだった。私たちは彼らの微妙な恋愛関係に取り組んだ。ヴァネッサはサミュエルが自分のためにはならないと知っていたが、彼のワルな部分とたまの日常からの逃避を楽んだのだ。

・彼女のセリフについて “this is how it always starts” (いつもそうやって始まるのよ)とあるが、もし彼女が [彼からの] 最初の簡単で純粋なお願いを許したら、もっとたくさんのことに同意したことになる [だんだん彼のお願いがエスカレートする] と彼女自身も分かっていた。サミュエルは口の上手い悪魔なのも知っていた。でもどうしようもなかったのだ。

ミルクシェイクについて

・当初、このシーンはもっと長いものだった。美しいショットに素晴らしい演技と素敵な掛け合い。でも最終的にはこのエピソードのペースがとても落ちてしまった。残念だけど、そうなった。

・彼が立ち上がって彼女の隣に座るが、どれだけ近づいていいのかそわそわしながら座っている。ロバートのその小さな動きが好きだ。

・ヴァネッサの “a little” のジェスチャーには、皮肉がたくさん含まれている。素晴らしい。ケイトはいい選択をした。

・撮影されたのはStudio CityGelato Bar(ジェラート・バー)というところ。

コテージの思い出について

・前にあるサミュエルとヴァネッサのシーンをカットしたことで2つのことが起きた。1つはエピソード全体の長さが少し足りないこと。もう1つは次のシーンで彼らを見たときに、一緒に野原を走っているというのはちょっと唐突な気がしたこと。私たちは彼らの最初のキスを見たいと思った。
さて、俳優たちを調整して追加シーンの撮影のために数時間だけ得られる日があった。私はそのシーンを金曜の夜遅くに書いて、月曜の朝一番に撮影した。すべては製作の上でのマジックだ。

・サミュエルはシーンの最初でコテージの絵を “探している”。当然ながらヴァネッサが起きたシーンを念入りに見ていたら、その絵を見ているだろう。このシーンをかなり遅くに撮影したことで生じた小さなミスだ(最初の2人のシーンに絵が含まれているのを、私は忘れていた)
確かに、大したことではないけれど。

野原とコテージについて

・ここはとても美しい。私たちはDisney Ranch(Golden Oak Ranch)で撮影した。後ろにあるカントリーベア・ジャンボリーのような家と小さな小屋は、ウォルト・ディズニーが執筆のために使っていた場所だ。Nate Goodman(撮影監督)と彼のチームはこのシーンをいきいきとさせる、いい仕事ぶりだった。光が水面でキラキラと光り、まるで彼らの顔を反射しているように見える。実際は人が水を張った小さなプールを持ち、その反射で俳優たちの顔に光を当てているのだ。

・この場面の演技は素晴らしく、ほとんどファーストテイクで上手くいった。これがどれほどまれなことなのか、言葉では言い表せない。それはロバートとケイト、またスタッフ全員の功績だ。ファーストテイクを使えるのはすごく難しいことなのだ。

町の破壊について

・このシーンでウェイトレスを演じるShevaun Kastlはとても良かった。小さな役ではあるが、(叫び声をあげる役を)きっちりこなすのは簡単ではない。また彼女はヴァネッサに少し似ていて、よく考えられた上での選択だった。

・アイスクリームパーラーの店内が揺れる演出はカメラを揺らしたのと、特殊効果のチームが物にくっ付けた見えないワイヤーの束を持って棚を動かし、揺らしたり落としたりしたものだ。

・カーニバルも同様に、テントを倒したり物を落としたり、火花を散らすなどをした。

・カーニバルが丘の上にあるのはデジタル処理によるもので、普段のそこは高速道路になっている。これはDisney Ranchでも撮影されていて、(リディアの視点から)左側を見てみると、サミュエルのコテージが見えるだろう。



サミュエルの別の面を見せたかったということと、
画面上での小さいミスの説明、どうやって撮ったかなど…
自分の頭で描いてたものが生身の俳優やスタッフによって形になるという感覚は
どういうものなんでしょう?

あと、Gelato Barは実在したんですね
店のHP(本文中のリンクをクリック!)を見ると、内装もドラマと一緒みたいです
とてもカワイイお店です

サミュエルとヴァネッサがトレーラーでキスするシーンはその部分だけだいぶ後に撮影されたものだったということですね
考えてみれば、あのシーンはストーリーにあまり触れない感じのセリフになっています

この回のサミュエルは妙にロマンティック
まさか一つのミルクシェイクにストロー2本差して飲むなんて
すごいシチュエーション…
とにかく、2回もキスシーンが見られて私は満足です(笑)

他にも
まったく無関係なのに、サミュエルに因縁をつけられて
かわいそうな目にあってしまった
Gelato Barのウェイトレス役のShevaun Kastl (imdb)さんですが、
ヴァネッサに似てるかな~? どうでしょう?(笑)

では長い文章を最後まで読んでくださったアナタに
撮影現場をパパラッチされたと思われる写真をどうぞ

(真ん中のロゴは許してね)


足の組み方とか、やたらカッコイイ(*´Д`)
皆様の目の保養になれば…ね

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